家庭科授業の楽しみ

高校の非常勤講師、家庭科の授業を9時間担当させていただいている。
授業をするのは久しぶりで戸惑いもあるが、高校生に家庭科の授業をするのは楽しい。

家庭科の変遷―ごくごく簡単に―

男女共修家庭科

高校家庭科の男女共修は意外と歴史が浅い。40歳くらいより若い方は全員が高校で家庭科の授業を受けている。それ以前は、ほとんどの高校で女子が家庭科をしている間、男子は体育の授業をしていた。

必履修科目の変遷

男女ともに学ぶ科目としては、「家庭一般」<4単位>が標準の時代から、「家庭基礎」<2単位>、「家庭総合」<4単位>、「生活デザイン」<4単位>のうち1科目選択などの時代を経て、令和4年度入学生から実施の新学習指導要領では「家庭基礎」<2単位>「家庭総合」<4単位>のうち1科目選択して学ぶこととされている。要するに高校では、3年間のうち週に2~4時間は誰もが家庭科を学んでいるし、今後も同様に学ぶことになる。

現任校での状況

1「家庭基礎」私の心がけていること

現在の勤務校では全員が「家庭基礎」を学んでいる。「家庭基礎」は、家族・家庭生活、食物、被服、子どもの生活・保育、消費生活、高齢者の生活・福祉などを広く学ぶ。週2~4時間では全ての知識や技術を身につけることは難しい。
だから、しっかりと内容を覚えさせることよりも「方法」を身につけさせようと意識している。

どういうことかというと、生活の基本的な知識、技術を身につけ、生活を豊かにする見方や考え方を学び、学んだことを自分の生活でブラッシュアップして活用するような指導。
授業内容は、生活の当事者としての意識を持たせる工夫や、楽しい体験を通して学ぶことが欠かせない。

2「高齢者福祉」の学び

今できることを考えさせるために自分なりに工夫した高齢者福祉の指導を紹介する。

高齢期に向かう当事者として

まずは、自分も高齢者になる現実があることを意識して「高齢者」の学習にはいれるように、生徒に質問を投げかけた。「後期高齢者となった自分はどんな人になっているか?」授業ノートを参考にして、ワークシートを作成した。

約60年後の自分を想像させた。食べるものは何が好き?どんな服装をしている?何時に寝て何時に起きている?毎日何している?誰と一緒に暮らしている?家は?収入源は?…などがワークシートの内容。質問は、軽めのものから、だんだんと深刻なものに設定した。
記述した後は、生徒各自がWEBアンケートに入力すれば即時に集約できる!ICT機器導入のおかげである。

そんなに考えずに軽く答えを入力していたが、だんだんと考えながら入力するため、ちょっとざわざわとしていたが、質問が進むにつれしーんとしてきた。

私のタブレットに、回答が集約・グラフ化されるので、電子黒板に映し出し、みんなどんなことを考えているかをシェアできる。高齢者の見方が、人それぞれ違うことを知る。答えた理由を聞くと、自分の祖父母のことを見て考えた生徒が多かった。

質問の内容によって、高齢者になるまでに自分がしておかなければならないことを認識するように工夫したつもり。最後の回答をシェアしたころには、多くの生徒の目つきが真剣になっていたから、自分のこととして捉えてくれたはず。

高齢者を支える当事者として

高齢者福祉が大きな課題とはいえ、6時間ほどしか時間をとれないので、前回の授業の後、1時間は元気な高齢者を探してみた。ブイログで活躍する人やスポーツプレイヤー、芸能人など、有名人も多数。
2時間は、高齢者の特徴、生活など全般的に知識を学習した。

最後の2時間は、地域包括支援センターの方にご協力していただき、認知症サポーター養成講座を実施した。
認知症の症状や向き合い方を文字ずらを追うあるいは考えるだけでなく、実際に認知症の方の治療を担っている方やご本人のお世話やご家族の相談に携わっているプロからのご指導をいただきたいと思ったからだ。
「認知症の理解」については、新学習指導要領でも新たに明記されたポイントとなっている。
講座では認知症の理解、認知症の高齢者への接し方を学ぶ中で、生徒は、自分が高齢者とどう向き合うべきか、どう関われるのかということを学んだ。

やはり実際に認知症と向き合っている現場の方からの講座に、私が期待していた以上に、生徒は高齢期ということや高齢者との関わりに興味をもち、講座の中で考えを深めたようであった。
講師の方々は、福祉のプロフェッショナルであること、認知症サポーター養成講座を多く実施されていることから、生徒を高齢者を支える当事者の気持ちにさせてくれた。感謝です。

高齢者を支える社会福祉については、人生のセイフティーネットワークとして、ほかの福祉制度とともに学習した。

3家庭科の授業-私の楽しみ

今回の投稿では、高校家庭科の教師として私が心がけていることと、「高齢者福祉」の指導について記載した。これから、ほかの分野も投稿していくつもり。

高校家庭科こんなことしているんだと、軽くお読みいただければ幸いです。
教材なども掲載していく予定。久しぶりに授業をする私ですが、楽しんで教材作っているので、つたないものだけれど参考にしていただければ、ありがたいです。

おわりに

授業の準備は時間がかかるし、思うようにいかないことがほとんどだし、今は制約が多くてなかなか自分のしたいことができない。
などと思い、ふ~っとため息をつくことも多いが、生徒は授業を待っている。授業は私を待っている…と思う。

意欲を高めるには↓↓
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