おまんじゅうの思い出
小豆を育てて、こしあんをつくる。
あんこを使って、夏は酒まんじゅう、冬はおもち、春にはよもぎの草もちをつくる。
・・・私の母と、地域の各家庭で行われていた大切な食文化。
酒まんじゅうは、お祭りなどのの行事はもちろん、田植えや稲刈り、
お客さんを迎える時などに作る酒まんじゅうを私たちは楽しみにしていた。
酒まんじゅうづくりは、おまんじゅうを膨化させるための酒づくりから始まる。
麹を使ってご飯を発酵させてふつふつと沸くのを待つ。
特別な機械を使うわけではないので、気温や湿度に左右されるため、「酒が沸かない」だの「いい酒が沸いた」だのと母がつぶやいていたのを思い出す。
酒が沸いたら、地粉(地域でとれる小麦で作った小麦粉)をこねて生地をつくり、
あんこをいれて発酵させて蒸し上げる。
発酵のあんばいも、時間ではなく何度ものぞいて、ここぞというときに蒸す。
蒸すときは、かまどに火をおこし、大きなおかまに木製の四角いせいろを重ねていた。
台所を土間からフローリングに変える時も、かまどはいる!ということで、
隅に土間を残して小さなかまどをこしらえた。
私も酒まんじゅうづくりは小さいころから見ていたし、母に作り方を教えてもらったのだけれど、なぜかできない。
作り方がシンプル過ぎる。
母の勘と経験で作り上げていた酒まんじゅうは、私には再現できない。
私のおまんじゅうづくり
しかしながら、今回、別府地獄蒸し工房の主催する「地獄蒸し料理コンテスト」に応募するにあたり、おまんじゅうを作ってみることにした。
ふっくらとした中にもこしのある昔ながらの酒まんじゅうのようなおまんじゅうを
作ってみたいと思った。
こしを出すために、イースト菌と強力粉の組み合わせがよい。
ふっくらとした感じを持続させるには、ベーキングパウダーと薄力粉の組み合わせがよい。
この2つの性質をミックスさせたら、ふっくらとしつつこしのある生地が完成させられそうなので、調べてみた。
肉まん、あんまんの生地の作り方に強力粉を使ってイーストを発酵させ、
薄力粉とベーキングパウダーを加えるものがあった。
これを応用することにした。
今回は、具材をあんこではなく、県産の肉や野菜を使うことにしたので、
少し中華まんを意識した生地をつくることにした。
今回の具材は、豊のしゃもと野菜の甘辛煮、くじゅう高菜のゴマ油炒めの2種類
↑↑地獄窯でおまんじゅうを蒸しているところ
おまんじゅう生地の材料と作り方はこちら↓↓
(A)強力粉 50g
薄力粉 75g
ドライイースト 小さじ1
湯(40℃) 125ml
砂糖 小さじ1
(B)コンデンスミルク 40ml
塩 少々
ラード 大さじ1
(C)薄力粉 125g
ベーキングパウダー 小さじ1
①(A)を少し大きめのタッパーに入れ、菜箸でよくかき混ぜ、
ふたをして30分ほど置 く。
ふつふつと発酵させる。
気温が低ければ、30℃くらいのぬるま湯を貼ったボールにつける。
②(B)をよくまぜて、①に加えてよく混ぜる。これも菜箸がやりやすい。
③②に(C)を合わせてふるったものを加え、手でよくこねる。
④③がべとつかず、表面がつるつるになるようにまとまったら、8等分にして、丸める。
⑤生地をひらたく伸ばして具を包み、
10㎝角くらいに切ったクッキングシートの上におく。
まんじゅうとまんじゅうの間を少しあけて10分ほど置き、生地を落ち着かせる。
⑥地獄に入れて20分間蒸す。
作成時の気温は25℃くらいで、常温で十分に発酵できた。
夏はおまんじゅう、冬はおもちをつくっていた母の話をしながら姉と一緒におまんじゅうをつくった。
丁寧にこねて、天然のエネルギー「地獄窯」でじっくり蒸したら、
地球のエネルギーをダイレクトにもらった美味しいおまんじゅうができた!
おまんじゅうに限らず、蒸し料理は栄養素を食品に閉じ込め濃縮させる。
じっくり加熱はうまみも増す。
地獄窯のそばに、温泉のお湯が流れていた。
打たせ湯の出始めが冷たくならないように、流しているお湯をだしているとのこと。
70℃くらいの温度なので、お肉の低温加熱や少し冷まして野菜の50℃洗いに使えば、
美味しい料理ができあがるとお話しされていた。
なんとも贅沢なこと。
↓↓レンタルの地獄窯
6個口くらいで1つが50㎝角程度


←手前のバブルで蒸気量を調整
↓↓70℃のお湯流れています

蒸し料理のこと
コンテストに出す料理の試作も兼ねて、我が家でも蒸し器を活用した料理を頻繁に作るようになった。
主食、主菜、副菜が同時に作れるので時短になる。
深い器を使えば煮物もできる。
100℃の蒸気が出ているのだから当たり前なのだが、思いつかなかったな~
便利な道具もあるけれど、やっぱり昔から使われている大きな蒸し器さん、見直したよ!
蒸し器を使った料理は火加減の難しい料理もあるけれど、おまんじゅうは火力全開で大丈夫なので、初めてでも失敗しにくい。
具は甘いものでも、しょっぱいものでも、大丈夫。美味しいおまんじゅう作ってみよう!

